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Ruby on Railsというフレームワークをご存知でしょうか。プログラミング言語Ruby用に提供されているWebアプリケーションフレームワークで、Rubyを使ったWebアプリ開発のほとんどの現場で利用されています。
近年Ruby on Railsは需要が高まっており、学習してみたい、という方も多いでしょう。RubyとRuby on Railsは初心者でも比較的学習しやすいのが特徴で、はじめに学ぶ言語・フレームワークとしてもおすすめです。ここでは、Ruby on Railsの特徴とインストール手順、開発手順とおすすめの学習方法について解説します。
Ruby on Railsとは
Ruby on Railsは、プログラミング言語「Ruby」用のWebアプリケーション開発フレームワークです。ここでは、Ruby on Railsについて解説します。
RubyとRuby on Railsの違い
RubyとRuby on Railsの違いは、プログラミング言語とフレームワークの違いです。
Rubyはプログラミング言語の一種で、Ruby on Railsは、Rubyを使ってWebアプリケーションを開発する際に使われるフレームワークです。
フレームワークとは、アプリ・システム開発の際に使われるひな型のことで、開発するアプリ・システムの土台となるものです。フレームワークを使うことで、より効率的で統一されたアプリ・システム開発が可能となります。
Ruby on Railsは、Rubyの代表的なフレームワークです。Ruby単体よりも、Ruby on Railsを使って開発されることの方が多いほど、Webアプリケーション開発の現場では圧倒的なシェアを誇っています。
Ruby on Railsでできること
Ruby on RailsはWebアプリケーションフレームワークのため、Webアプリケーション開発に向いています。
Ruby on Railsでできることは以下の通りです。
- ブログサイト開発
- SNS開発
- ECサイト開発
- ポータルサイト開発
- スクレイピング
- API開発
上記のように、Ruby on Railsは主にWebアプリケーション開発と、Webに関わる技術であるスクレイピングやAPI開発を主に得意としています。
スマホアプリ開発や機械学習もできない訳ではありませんが、それらの分野ではPythonやSwift、Javaが代わりに採用されることが多く、Ruby on Railsが使われることはあまりありません。
Ruby on Railsのメリット
Ruby on Railsのメリットは、コードの記述量が少なく可読性にも優れているため、短期間での開発が可能になったり、メンテナンスが容易になる、という点です。ある程度自動でWebアプリケーションを作成してもらえるため、スピーディな開発が可能です。
Ruby自体が元々日本人によって開発されたということもあり、日本語のドキュメントや資料が豊富にあるのも嬉しいポイントです。プログラミング初心者にも学習しやすい言語のため、最初に学ぶべき言語・フレームワークとして名前が挙がることも良くあります。
Ruby on Railsのインストール手順
ここでは、Ruby on Railsのインストール手順について解説します。Ruby on Railsをインストールする前に、まずRubyをインストールしておく必要があります。
Rubyをインストールする方法をまず解説します。今回は、「RubyInstaller」を使ってインストールしましょう。
こちらのページにアクセスし、「 => Ruby+Devkit 3.1.3-1 (x64) 」を選択してください。
ダウンロードしたファイルを開くと、以下のような画面が表示されます。「I accept the License」を選択し、Nextをクリックしましょう。
インストールする場所を問われるため、選択して「Install」をクリックします。
最後にもう一度「Next」をクリックすると、インストールが始まります。インストールにはある程度時間がかかります。
インストールが完了すると以下の画面が表示されるため、「Finish」を選択してください。
以下の画面が表示されたら「1,3」を入力し、Enterキーを押してください。
以下の画面が表示されたらEnterキーを押すと、自動的に画面が閉じられます。これでRubyのインストールが完了します。
それでは、Ruby on Railsのインストールに移りましょう。
コマンドプロンプトで、以下のコマンドを入力してください。
gem install rails -v 7.0.3
以下のように表示されていれば、Ruby on Railsのインストール完了です。
同じくコマンドプロンプトで、
rails -v
と入力して実行してみてください。インストールされたRuby on Railsのバージョン番号が表示されていれば、インストール成功です。
これで、Ruby on Railsのインストールができました。
Ruby on Railsの開発手順
それでは、Ruby on RailsによるWebアプリケーションの開発手順について解説していきます。
Ruby on RailsでWebアプリケーション開発をする際は、上記の手順でまずRubyとRuby on Railsをインストールしてください。
アプリケーションの作成
まずは、Ruby on Railsで開発するWebアプリケーションの土台を作成しなければなりません。Ruby on RailsでWebアプリケーションを作成する際は、以下のコマンドを実行することで開発に必要なファイルを一挙に生成することができます。
rails new myapp
「myapp」の箇所には、開発したいアプリケーションの名前を入力してください。
コマンドプロンプトにて、上記のコマンドを実行してみましょう。
C:以下に、myappというフォルダが作成され、各種ファイルが生成されていることを確認してください。
gemの追加
アプリケーションが作成できたら、次はgemを追加します。
gemとは、Rubyで提供されているライブラリです。ライブラリとは、Webアプリに必要な部品を集めたもののことです。認証機能やユーザー登録機能など、様々なWebアプリに必要な汎用的機能が集まっているため、上手に使うことで効率的な開発ができるようになります。
gemを追加する際は、以下のコマンドをコマンドプロンプトで実行してください。
bundle install
モデル・コントローラ・ビューの作成
次に、モデル・コントローラ・ルーティング・ビューの作成に入ります。
モデル、ビュー、コントローラーは「MVC」と呼ばれるアーキテクチャの一部です。
MVCは「モデル（Model）」、「ビュー（View）」、「コントローラー（Controller）」の頭文字から成り立っており、それぞれ役割が異なります。
モデルはデータベースを扱っており、コントローラーからの指示にしたがってデータベースにデータを格納したり、更新・削除を実行したりします。
コントローラーはユーザーからの指示を受け、モデルとビューに対して指示を与えます。
ビューは、最終的にユーザーに対する画面の出力を担います。
MVCモデルを採用し、それぞの担当箇所を分けることで、コードの可読性が上がり、管理しやすくなります。
モデルを作成する際は、コマンドプロンプトで下記のコマンドを実行してください。
rails generate model test
「test」の箇所には、任意のモデル名を入力してください。
コントローラーを作成する際は、同じくコマンドプロンプトで下記のコマンドを実行してください。
rails generate controller controlltest
「controlltest」の箇所には、任意のコントローラー名を入力してください。
ビューの作成は、コントローラ作成時に自動で生成されます。app/view以下のファイルを確認してみてください。実際の開発の場面では、ビュー内にHTMLを記述し、表示する画面を構成していきます。
Ruby on Railsの学習方法
最後に、Ruby on Railsの学習方法について解説していきます。RubyおよびRuby on Railsは、たしかにプログラミング初心者にも学習しやすい言語・フレームワークとは言われていますが、適切な手段で学習しなければ効率も悪く、挫折につながってしまいます。
ここでは3つの学習方法について解説するため、それぞれの学習方法のメリット・デメリットを把握して選択することをおすすめします。
また、Ruby学習についてはこちらの記事も参考にしてみてください。
Ruby独学の秘訣は？プログラミング初心者向け独学方法をご紹介
初心者必見！Rubyの勉強の仕方は？効率的な学習方法を紹介！
書籍
1つ目の学習方法は書籍です。書籍を使った学習の魅力は、低コストで学習できる点、自分のペースで学習できる点です。RubyとRuby on Railsは共に需要のある言語・フレームワークなので、学習用の書籍も数多く発行されています。自分に合った参考書を見つけやすいというメリットもあります。
書籍を使った学習の最大のデメリットは、挫折しやすい、という点です。書籍では情報が限られ、詰まった時に助けてもらえる相手もいないため、モチベーションを保ちにくく、挫折につながりやすいという注意点があります。
下記に紹介する、学習サイトやスクールを利用しながら、知識を補完する目的で書籍を活用するのがおすすめです。
オンライン学習サイト
オンライン学習サイトの利用は、おすすめのRuby on Rails学習方法の1つです。「Progate」や「ドットインストール」といったオンライン学習サイトでもRuby on Railsのカリキュラムは提供されている場合が多く、書籍ほどではありませんが、月額1,000円ほどの低コストで利用することもできます。
オンライン学習サイトの強みは、手を動かして学習できる、という点です。動画を見ながら実際にコードを書いたり、チュートリアルに従って簡単なアプリを作成したり、といった学習ができます。学習サイトによっては、エンジニア講師に質問できる場合もあるため、挫折率を下げることができます。
オンライン学習サイトの選び方については、こちらの記事も参考にしてみてください。
プログラミングスクール
Ruby on Railsを学習する際、最もおすすめの方法がプログラミングスクールの受講です。プログラミングスクールを受講するメリットは、効率的な学習と手厚いサポートです。
多くの優良スクールでは、経験豊富なエンジニアによって監修されたカリキュラムで学習ができ、エンジニア講師に質問できたりと、効率的で挫折しにくい学習が出来ます。学習サポートだけでなく転職・就職サポートも提供されているため、Ruby on Railsを学習してエンジニアになりたい、という方に特におすすめです。
唯一のデメリットは受講料が高額である、という点ですが、中には受講料無料のスクールや、公的な給付金を利用できるスクールもあるため、チェックしてみることをおすすめします。
プログラミングスクールの選び方については、こちらの記事もご覧ください。
Ruby on Railsを学んでWebアプリ開発にチャレンジ
本記事では、Ruby on Railsの始め方について解説してきました。
Ruby on RailsはRuby用のWebアプリケーションフレームワークで、近年多くの現場で利用されています。Webアプリ開発やAPI開発、スクレイピングを得意としているRuby on Railsは需要が高く、初心者でも学習しやすいため、はじめに学ぶ言語・フレームワークとしてもおすすめです。
Ruby on Railsを学習する際は、プログラミング学習サイトがプログラミングスクールの利用をおすすめします。特にプログラミングスクールの場合、挫折率を下げられるだけでなく、就職や転職サポートまで提供してもらえるという利点があります。自分に合った学習方法を選択し、Ruby on RailsでWebアプリ開発にチャレンジしてみましょう。
