目次
プログラミングでは、複数のデータを処理することが良くあります。
複数のデータを扱う際に役立つのが「配列」です。
配列は様々なプログラミング言語で使用されますが、今回はPythonの配列について詳しく解説していきます。
配列についての基礎知識
配列とは、複数のデータを記憶しておくためのデータ構造のことを指します。
配列を使用することで、より短いコードでプログラミングを実行することができるため、基礎知識をぜひ習得しておきましょう。
プログラミングにおける配列とは?
配列とは、番号のついた箱に複数のデータを順番に保存していくデータ構造です。
データを保存すると聞くと「変数」を思い浮かべる方もいるかと思いますが、変数は1つのデータを扱うのに対して、配列は複数のデータを扱うことができるという点で異なります。
具体的には、5個のデータを配列で扱う際には、右から0〜4まで番号がついた箱に順番にデータを保存していき、配列内のそれぞれのデータは「要素」と呼ばれます。
配列はたくさんのデータを保存できるだけでなく、番号をつけて管理することで、データをいつでも取り出すことができるというメリットもあります。
配列を使うとなにができるのか
配列はたくさんのデータ(特に数値)を扱って、合計をしたり、平均を算出したりなど、計算処理を行う際に非常に役立ちます。
たとえば売上の計算をする際に、各店舗や個人の売上データを配列に保存することで、簡単に合計や平均を計算して、分析ができます。
また、ある一定以上の売上を出しているのかフィルターをかけたてそのデータを取り出したり、売上が多い(少ない)順番に並べたりすることができます。
Pythonの配列の使い方
ここでは、Pythonの配列「宣言」から、保存したデータを並べたり、取り出したり、足したりなど基本的な使い方を説明していきます。
配列の宣言・初期化をしてみる
Pythonでは、リスト([])という変数を使って配列を宣言します。
また、配列に何らかの初期値を与えることを配列の「初期化」といいます。
下記のコードでは、配列の宣言をして、空のリスト(配列)を作成しています。
また、もともとデータが格納されている配列を初期化したい場合は、list関数を使って以下のように記述します。
list1 = list()
配列にデータを格納する
配列宣言時に格納するデータが決まっている場合は、配列の初期化時にデータを入れることができます。
空の配列にデータを格納したい場合は、次に説明する要素の追加でデータを格納するすることができます。
要素の追加や削除のやり方
配列の要素の追加には、appendメソッドと、insertメソッドを使います。
appendメソッドは配列の最後に要素を追加するのに対して、insertメソッドでは追加場所も指定することができます。
下記のコードでは、配列の最後に「9」を追加しています。
list1.append(9)
下記のコードでは、insertメソッドの最初の箇所で挿入場所を指定することで、配列の3番目に「4」を追加しています。
list1.insert(2, 4)
配列の要素の削除には主にdel文とpopメソッドを使います。
del文では、配列内の要素の場所を指定して削除することができます。
下記のコードでは、配列の三番目にある「5」を削除しています。
del list1[2]
popメソッドでは、()内で配列の場所を指定して、配列を削除することができます。
()内に何も記述しない場合は、配列の一番最後の要素が削除されます。
list1.pop()
下記のコードでは、先程と同様、配列の三番目にある「5」を削除しています。
list1.pop(2)
また、要素の削除方法には他にも様々な方法があります。
removeメソッドを使って、要素の値を指定して削除したり、clearメソッドを使って、配列内の要素を全て削除したりできます。
配列内の要素をソートする
配列内の要素を並べ変えたい場合は、sortメソッドとreverseメソッドを使います。
sorメソッドでは要素を昇順に、reverseメソッドでは要素を逆順に並び変えることができます。
下記のコードでは、1〜5の数字を昇順に並び変えています。
list2.sort()
下記のコードでは、1〜5の数字を逆順に並び変えています。
list3.reverse()
配列の基礎知識 応用編
配列は複数のデータを保存するのに便利な構造ですが、他の文法や表記方法を組み合わせると、より便利にデータを扱うことができます。
for文と組み合わせると便利
繰り返しの関数であるfor文は複数のデータを扱う配列と非常に相性がよく、組み合わせると簡単にそれぞれのデータを扱うことができます。
下記のコードでは、for文の範囲に配列を指定して、全ての要素を表示しています。
for n in list1:
print(n)
さらに内包表記を使ってみる
Pythonの内包表記とは、for文を組み込こんだ書式方法の一つであり、リストを初期化する際に役立ちます。
下記のコードでは、内包表記を使って、1〜5の各要素を2倍にしたリストを作成し、表示しています。
for n in numbers:
print(n)
Pythonの配列は、Pythonを学ぶ上で欠かせない機能
今回はpythonの配列の使い方を解説しました。
配列は複数のデータを保存して、まとめて扱うことができる便利な機能であり、利用することで効率よくコードを書くことができます。
特にPythonでは機械学習やデータ処理など、大量のデータを扱うために配列が使用されるため、学ぶ上では絶対に習得しておきたい機能です。