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データベースを使いたいけど、PostgreSQLとMySQLのどちらがよいのかな・・・。
各々にどのような強みがあるのか、費用面はどれくらいかなど様々な疑問が湧いてくるでしょう。
今回はPostgreSQLとMySQLの違いとそれぞれのメリット・デメリットを紹介します。
システム開発にデータベースの利用を検討している方は、ぜひ参考にしていただければと思います。
MySQLとPostgreSQLを比較
MySQLとPostgreSQLは同じRDBであるため、そこまで大きな違いはないと考える方も少なくないでしょう。
もちろん同じRDBなので似ている部分はありますが、結論いうと設計思想が大きく異なります。
MySQLとPostgreSQLを以下3つの観点から比較します。
- MySQLとPostgreSQLの歴史
- MySQLとPostgreSQL それぞれの設計思想
- MySQLとPostgreSQLのどちらが人気か
MySQLとPostgreSQLの歴史
MySQLとPostgreSQLの歴史は20年以上あり、両システムとも今なおバージョンアップが繰り返されています。
MySQLは1995年から利用が開始され始め、現在はデータベース管理ソフトを販売するオラクル社によって、保守管理がされています。
PostgreSQLは1988年から利用が開始されています。
リリース直後は「POSTGRES」という名称でしたが、後に現在の名前に変わっています。
MySQLとPostgreSQLそれぞれの設計思想
同じRDBでありながら、MySQLとPostgreSQLでは設計思想が異なります。
MySQLはより高速に動作することをコンセプトとしているため、よりシンプルなRDBとなっています。
対してPostgreSQLはデータベースに求められる堅牢性やシステムとしての完成度を重視しているため、高機能なRDBといえるでしょう。
MySQLとPostgreSQLのどちらが人気?
MySQLとPostgreSQLではMySQLの方が人気は高いといえるでしょう。
MySQLは導入事例の多さやスピード性に優れているといった長所を持ち合わせています。
システムとしての完成度はPostgreSQLにある一方で、MySQLが持つ長所が多くのユーザーを惹きつけています。
MySQLを採用するメリット
RDBが多くある中で、MySQLならではのメリットがいくつかあります。
MySQLを採用するメリットは以下の3つです。
- 最も普及しているRDBMS
- シンプルなサービスに向いている
- 利用のハードルが低い
最も普及しているRDBMS
2019年に開発者や開発に携わる人々に調査した結果によると、最も人気のあるRDBはMySQLという結果になっています。
RDBで人気の順番は以下のとおりです。
- MySQL :38.9%
- MongoDB :24.6%
- PostgreSQL :17.4%
引用:2019 Database Trends – SQL vs. NoSQL, Top Databases, Single vs. Multiple Database Use
どのような用途に向いている?
MySQLはシンプルな設計となっているため、スピード性に優れています。
MySQLのシンプルさに対応するようなシンプルなサービスがMySQLは向いています。
利用のハードルが低い
開発者や開発チームがシステムの利用料と同じくらい気にしているのが、利用しやすさです。
簡単に導入がおこなえ、トラブル時の解消法が見つけやすいシステムが利用のしやすいシステムといえるでしょう。
MySQLは最も普及しているRDBという調査結果からもわかるとおり、数多くのサービスで利用されています。
利用者の多さはナレッジの多さにもつながるため、より利用がしやすくなる好循環を生みます。
MySQLを採用するデメリット
メリットとデメリットは表裏一体であるため、MySQLにも当然デメリットがあります。
MySQLを採用する場合にデメリットは以下の2つになります。
- PostgreSQLに比べて機能が劣る
- 無償版では機能やサポートに限界がある
PostgreSQLに比べて機能が劣る
MySQLはスピードをコンセプトとしているため、PostgreSQLには機能面で劣ります。
例えば、PostgreSQLにあるテーブルの継承機能は、MySQLにはありません。
無償版では機能やサポートに限りがある
MySQLの無償版では問題が発生した場合、自身でコミュニティに問い合わせる形で問題の解決を図ります。
しかし、自身で問い合わせをするには問題の本質を見極めなければ、解決には至りません。
自身で原因の究明ができない場合には、問題解決に手を焼くことになるでしょう。
有償版では24時間365日のサポートがあるため、問題の解決はサポートを通じておこなえます。
PostgreSQLを採用するメリット
人気の面ではMySQLに劣っているかもしれませんが、PostgreSQLにも明確な強みがあります。
PostgreSQLを採用するメリットは以下の2つです。
- 完全無料のオープンソース
- 複雑で大規模なデータに向いている
完全無料のオープンソース
完全無料のオープンソースはPostgreSQLを語る上で欠かせない大きな強みです。
MySQLも無償で利用可能なRDBではありますが、ライセンス数や機能面で制約があります。
一方でPostgreSQLは著作権・免責事項の明記、ライセンスを順守すれば商用利用が可能であり、機能面に制限がありません。
どのような用途に向いている?
PostgreSQLのコンセプトを一言で表すとすると、高機能なRDBです。
大規模なデータや複雑な処理を必要とするシステムに向いているデータベースになります。
Yahoo!やFacebookなど大規模なデータを扱うシステムがPostgreSQLを利用している点がまさに証拠といっても過言ではありません。
無償で利用できるにも関わらず、有償のデータベースと遜色ない点がPostgreSQLの大きな強みです。
PostgreSQLを採用するデメリット
高い機能性を有したシステムは一見すると素晴らしいように思えますが、高機能であるが故のデメリットも抱えています。
高機能なPostgreSQLにも以下2点のようなデメリットがあります。
- MySQLに比べてドキュメント不足
- 速度面では難がある
MySQLと比べるとドキュメントが不足している
開発者にとって、システムを利用するためにはドキュメントが重要です。
特にトラブル発生時には、まずドキュメントが重要な役割を果たします。
PostgreSQLの場合、MySQLに比べると導入している方が少ないため、ドキュメントが不足している点は否めません。
速度面で難がある
PostgreSQLの持つ高い機能性はかえって、デメリットになるケースもあります。
PostgreSQLは膨大なデータを効率よく扱える一方で、処理速度の面ではMySQLに劣っている点は否定できません。
データベースとしてのコンセプトがそもそも異なるため、速度面に難があるのは致し方ない点といえます。
SQLについて効率よく学ぶには?
システム開発の難易度は年々上がりつつあります。
リリースのサイクルが速まる一方で、求められる品質は以前と同様に高いままです。
今後システム開発者を目指す場合には、いかにしてメインとなるシステムの開発スキルを上げるかがカギとなります。
メインとなるシステム開発のスキルを高めるためには、シンプルにメインのシステム開発に必要な知識の補充に費やしましょう。
一方でシステム開発にはデータベースやインフラ周りなど、覚えるべき事柄は山のようにあります。
メインのシステム開発に時間を費やすためにも、SQLやインフラ周りの知識は効率よく学んでいく必要があります。
できる限り、効率よく学ぶためには場所や時間を選ばない、オンライン上で学習できる環境がよいでしょう。
わからない部分を繰り返し学習できるように無料の学習サイトもおすすめです。
SQLを効率よく学ぶには以下2つの方法がよいでしょう。
- 無料の学習サイトを利用する
- オンラインスクールを活用する
無料の学習サイトを利用する
無料の学習サイトというとステップを踏んだ学習ができない、問題数が少ないといったイメージはないでしょうか。
確かにイメージどおりのサイトもありますが、以下の学習サイトであれば、ステップを踏みつつ多くの問題がこなせるでしょう。
繰り返し学習を重ねて、スラスラとSQLが書けるレベルまであげましょう。
オンラインスクールも活用しよう
好きな時間に好きな場所でSQLを学べるオンラインスクールは、非常に効率的な学習方法です。
単に学ぶだけでなく、プロの講師に教えてもらえる学習効率の高さはいうまでもないでしょう。
SQLを教えているオンラインスクールは以下の3つです。
まとめ
ここまではMySQLとPostgreSQLの違いを解説しました。
MySQLとPostgreSQLは同じRDBでありながら、方向性が大きく異なるデータベースソフトウェアになります。
両者は方向性が大きく異なるため、使い方がハッキリしているデータベースソフトウェアともいえます。
活用する目的やシステムの特性をはっきりとさせ、目的やシステムに沿った方を選択しましょう。