目次
- 1 エンジニア向けの資格は大きく分けて2種類
- 2 エンジニアにおすすめの資格20選!
- 2.1 基本情報技術者試験(FE)
- 2.2 応用情報技術者試験(AP)
- 2.3 システムアーキテクト試験(SA)
- 2.4 ネットワークスペシャリスト試験(NW)
- 2.5 Cisco技術者認定(CCNA/CCNP/CCIE)
- 2.6 オラクルマスター
- 2.7 データベーススペシャリスト試験(DB)
- 2.8 ITサービスマネージャ試験(SM)
- 2.9 ITIL®認定資格
- 2.10 エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)
- 2.11 ITストラテジスト試験(ST)
- 2.12 プロジェクトマネージャ試験(PM)
- 2.13 PMP
- 2.14 情報セキュリティマネジメント試験(SG)
- 2.15 情報処理安全確保支援士試験(SC)
- 2.16 システム監査技術者試験(AU)
- 2.17 CISA(公認情報システム監査人)
- 2.18 AWS認定資格
- 2.19 Google Cloud認定資格
- 2.20 Microsoft Azure認定試験
- 3 自分に合うエンジニア資格の選び方
- 4 エンジニア資格勉強のコツ・注意点
- 5 エンジニアが資格を取ることのメリット・デメリット
- 6 まとめ
「エンジニアの資格を取得する必要があるのかな」
「資格の種類が多くてどれを選んだらよいのか分からない」
このように悩む方がいるのではないでしょうか。
エンジニアは資格を取得すれば、今後のキャリアに役立てられます。それぞれの資格の詳しい内容を知り、目的に合わせて取得しましょう。
この記事ではエンジニア向けのおすすめの資格を20種類紹介していきます。資格の選び方や勉強のコツ、メリット・デメリットも紹介していきます。
この記事を読み、資格取得からエンジニアとしてレベルアップを目指してみてはいかがでしょうか。興味があればぜひご覧ください。
エンジニア向けの資格は大きく分けて2種類
エンジニア向けの資格は数多く存在しますが、大きく分けると「国家資格」と「ベンダー資格」の2種類があります。それぞれの違いに注目して、解説していきます。
国家資格
エンジニア向けの国家資格はIPA(独立行政法人情報推進機構)が実施し、経済産業省が認定する資格が主流です。国によって認定されている資格は信頼性が高く名が知れているので、面接でアピールしやすいといえるでしょう。
資格の内容は広く汎用的な知識を問われます。IT業界の概要を把握したい方や、この先のエンジニアのキャリアがはっきりと定まっていない方に適しています。
ベンダー資格
ベンダー資格は、企業が取り扱うIT製品のスキルを問うための民間資格です。取得すれば日本国内だけでなく、海外で活用できる国際資格もあります。
的を絞って学習をするので、目指すキャリアや担当する職種が決まっている場合、そのまま知識として役立てられます。さらに該当の職種の資格があれば、面接やキャリアアップに有利となります。
エンジニアにおすすめの資格20選!
ここからはエンジニアにおすすめの資格を紹介します。次の20種類について、資格の特徴や試験の詳細などを解説していきます。
- 基本情報技術者試験(FE)
- 応用情報技術者試験(AP)
- システムアーキテクト試験(SA)
- ネットワークスペシャリスト試験(NW)
- Cisco技術者認定(CCNA/CCNP/CCIE)
- オラクルマスター
- データベーススペシャリスト試験(DB)
- ITサービスマネージャ試験(SM)
- ITIL®認定資格
- エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)
- ITストラテジスト試験(ST)
- プロジェクトマネージャ試験(PM)
- PMP
- 情報セキュリティマネジメント試験(SG)
- 情報処理安全確保支援士試験(SC)
- システム監査技術者試験(AU)
- CISA(公認情報システム監査人)
- AWS認定資格
- Google Cloud認定資格
- Microsoft Azure認定試験
それぞれの資格の違いに注目して、理解を深めていってください。
基本情報技術者試験(FE)
基本情報技術者試験はIPAが実施している国家資格で、ITエンジニアの登竜門とされています。取得すればITエンジニアとして基本知識があることを証明できます。
試験ではIT用語やシステム開発の流れ、ビジネスの知識など幅広く出題されます。情報処理技術者として基本的な事項を理解し、業務に活用できることが期待されるでしょう。
今からエンジニアを目指す方は、基本情報技術者試験を取得すれば体系的な知識を得られます。
午前 | 午後 | |
出題形式 | 多肢選択式 (四肢択一) |
多肢選択式 |
出題数 | 80問 | 11問 |
試験時間 | 各150分 | |
開催時期 | 上期・下期(令和5年より随時実施) | |
受験料 | 7,500円(税込) | |
主催 | IPA(独立行政法人情報推進機構) |
応用情報技術者試験(AP)
応用情報技術者試験もIPAが実施する国家資格で、ITエンジニアとしてレベルアップを図れます。基本情報技術者試験よりも幅広い知識と応用力が身に付き、システム開発やIT基盤構築の際に高いパフォーマンスを発揮できるでしょう。
応用情報技術者には、情報システムやネットワークなどの設計や開発において、上位者の方針を理解し、技術的問題を解決できる力が求められます。ワンランク上のITエンジニアを目指す方に適した資格です。
午前 | 午後 | |
出題形式 | 多肢選択式(四肢択一) | 記述式 |
出題数 | 80問 | 11問 |
試験時間 | 9:30~12:00(150分) | 13:00~15:30(150分) |
開催時期 | 春期:4月実施予定
秋期:10月実施予定 |
|
受験料 | 7,500円(税込) | |
主催 | IPA(独立行政法人情報推進機構) |
システムアーキテクト試験(SA)
システムアーキテクトは、上級エンジニアを目指す方に適した国家資格です。システム開発の企画・設計を担当するポジションや、プロジェクトマネージャを目指す方に向いています。
情報システムまたは家電製品に搭載された組み込みシステム・IoTを利用したシステムの開発に必要となる要件を定義し、設計していく力が求められます。世界的にも伸びている分野で、将来性の高い市場といえるでしょう。
午前Ⅰ | 午前Ⅱ | 午後Ⅰ | 午後Ⅱ | |
出題形式 | 多肢選択式(四肢択一) | 記述式 | 論述式 | |
出題数 | 30問 | 25問 | 4問 | 3問 |
試験時間 | 9:30~10:20
(50分) |
10:50~11:30
(40分) |
12:30~14:00
(90分) |
14:30~16:30
(120分) |
開催時期 | 春期:4月実施予定 | |||
受験料 | 7,500円(税込) | |||
主催 | IPA(独立行政法人情報推進機構) |
ネットワークスペシャリスト試験(NW)
ネットワークスペシャリスト試験は、ネットワーク分野に特化した国家資格です。ネットワークの技術やサービス動向まで幅広く精通し、目的に合ったネットワークシステムを構築できる人材を求めています。エンジニア職種では、ネットワークエンジニアやインフラエンジニアを目指す方に適した資格です。
午前Ⅰ | 午前Ⅱ | 午後Ⅰ | 午後Ⅱ | |
出題形式 | 多肢選択式(四肢択一) | 記述式 | ||
出題数 | 30問 | 25問 | 3問 | 2問 |
試験時間 | 9:30~10:20
(50分) |
10:50~11:30
(40分) |
12:30~14:00
(90分) |
14:30~16:30
(120分) |
開催時期 | 春期:4月実施予定 | |||
受験料 | 7,500円(税込) | |||
主催 | IPA(独立行政法人情報推進機構) |
Cisco技術者認定(CCNA/CCNP/CCIE)
Cisco技術者認定はネットワークやセキュリティ、無線接続などの知識が習得できるベンダー資格です。ネットワークの定番であるCisco製品の、操作スキルや知識を認定してくれます。
CCNAやCCNP、CCIEなどレベルによって資格の種類があります。未経験からネットワークエンジニアを目指す場合、CCNAの取得がおすすめです。CCNAの試験ではネットワークやセキュリティ、IPサービスなどの基礎知識が問われます。
CCNA | CCNP | CCIE | |
出題形式 | CBT方式(選択式、記述式) | ||
出題数 | 非公開 | ||
試験時間 | 120分 | コア試験:120分
コンセントレーション試験:90分 |
筆記試験:120分
ラボ試験:480分 |
開催時期 | 年中開催 | ||
受験料 | 36,960円 | 86,240円 | 筆記試験:44,800円 ラボ試験:1,600USドル |
主催 | Cisco Systems |
オラクルマスター
オラクルマスターは、データベース製品の世界シェアNo.1を誇るオラクル社の「OracleDatabase」に関する民間資格です。データベースやSQL、セキュリティの知識などデータベース技術者に必要なスキルを体系的に身に付けられます。
27万人を超えるエンジニアが受験した実績がある資格で、面接やキャリアアップの場面でスキル証明に役立てられます。
ブロンズ(入門) | シルバー(実践) | ゴールド(管理者) | |
出題形式 | CBT方式 | ||
出題数 | 70問 | 90問 | 85問 |
試験時間 | 120分 | 150分 | 150分 |
開催時期 | 年中開催 | ||
受験料 | 32,340円 | ||
主催 | オラクル |
データベーススペシャリスト試験(DB)
データベーススペシャリストは企業の膨大なデータ群を管理し、パフォーマンスの高いデータベースシステムを構築する知識が身に付きます。高品質なデータベースを企画・要件定義・開発・運用・保守することが求められます。
近年ビッグデータが話題になっていて、大量のデータを管理し企業の発展に活用する技術が求められます。データベーススペシャリストを取得すれば、市場価値の高い人材になれるでしょう。
午前Ⅰ | 午前Ⅱ | 午後Ⅰ | 午後Ⅱ | |
出題形式 | 多肢選択式(四肢択一) | 記述式 | ||
出題数 | 30問 | 25問 | 3問 | 2問 |
試験時間 | 9:30~10:20
(50分) |
10:50~11:30
(40分) |
12:30~14:00
(90分) |
14:30~16:30
(120分) |
開催時期 | 秋期:10月実施予定 | |||
受験料 | 7,500円(税込) | |||
主催 | IPA(独立行政法人情報推進機構) |
ITサービスマネージャ試験(SM)
ITサービスマネージャ試験はIPAが実施する国家資格の中でも、運用保守に強みを持つ資格です。情報システムの管理や品質改善、運用保守などより良いITサービスへ改善できるスキルが身に付くでしょう。
資格を取得すれば、運用保守エンジニアとしてさまざまな規模の仕事に関われます。また運用保守の管理者として高いスキルを示せます。
午前Ⅰ | 午前Ⅱ | 午後Ⅰ | 午後Ⅱ | |
出題形式 | 多肢選択式(四肢択一) | 記述式 | 論述式 | |
出題数 | 30問 | 25問 | 3問 | 2問 |
試験時間 | 9:30~10:20
(50分) |
10:50~11:30
(40分) |
12:30~14:00
(90分) |
14:30~16:30
(120分) |
開催時期 | 春期:4月実施予定 | |||
受験料 | 7,500円(税込) | |||
主催 | IPA(独立行政法人情報推進機構) |
ITIL®認定資格
ITIL®認定資格は、ITサービスマネジメント及びITILに関する基礎知識の保有を認定する国際資格です。運用保守の資格としてスタンダードで、日本では累計17万人以上の方が合格しています。
中でも「ITILファンデーション」は、比較的簡単に取得できる資格です。まずは運用保守の体系的な知識を身に付けておきたい方に適しています。
出題形式 | CBT方式(多項選択式) |
出題数 | 40問 |
試験時間 | 60分 |
開催時期 | 年中開催 |
受験料 | 31,680円~(2023年1月より34,100円~) |
主催 | People Cert |
エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)
エンベデッドシステムスペシャリスト試験では、IoT時代に欠かせない組み込みシステムの知識が問われます。スマート家電や自動運転などに活用されているIoTは、今後も需要が高いと見込まれる将来性のある分野です。
出題は広範囲なため、資格取得は難しいと言われています。しかし資格を取得できればIoT、組み込み系エンジニアとしてスキル証明に役立てられます。
午前Ⅰ | 午前Ⅱ | 午後Ⅰ | 午後Ⅱ | |
出題形式 | 多肢選択式(四肢択一) | 記述式 | 論述式 | |
出題数 | 30問 | 25問 | 2問 | 3問 |
試験時間 | 9:30~10:20
(50分) |
10:50~11:30
(40分) |
12:30~14:00
(90分) |
14:30~16:30
(120分) |
開催時期 | 秋期:10月実施予定 | |||
受験料 | 7,500円(税込) | |||
主催 | IPA(独立行政法人情報推進機構) |
ITストラテジスト試験(ST)
ITストラテジスト試験では情報技術を活用した経営戦略を立てたり、組み込みシステム・IoTを活用したシステムの企画や開発を統括したりする人材が求められます。
ITコンサルタントやCIO(最高情報責任者)、CTO(最高技術責任者)を目指す方に適した国家資格です。ITコンサルタントとして転職・独立したい方や、CIO・CTOへ昇格したい方は資格取得を目指しましょう。
午前Ⅰ | 午前Ⅱ | 午後Ⅰ | 午後Ⅱ | |
出題形式 | 多肢選択式(四肢択一) | 記述式 | 論述式 | |
出題数 | 30問 | 25問 | 4問 | 3問 |
試験時間 | 9:30~10:20
(50分) |
10:50~11:30
(40分) |
12:30~14:00
(90分) |
14:30~16:30
(120分) |
開催時期 | 春期:4月実施予定 | |||
受験料 | 7,500円(税込) | |||
主催 | IPA(独立行政法人情報推進機構) |
プロジェクトマネージャ試験(PM)
プロジェクトマネージャ試験は、システム開発プロジェクトの目的を実現するためにマネジメントできるスキルが求められています。プロジェクトを円滑に進めるために、システム開発の計画・実行やスケジュール管理などの知識が習得できます。
社内チームのプロジェクトマネージャを目指す方に適しています。プロジェクトマネージャを視野に入れるエンジニアの方は、取得を目指してみてはいかがでしょうか。
午前Ⅰ | 午前Ⅱ | 午後Ⅰ | 午後Ⅱ | |
出題形式 | 多肢選択式(四肢択一) | 記述式 | 論述式 | |
出題数 | 30問 | 25問 | 3問 | 2問 |
試験時間 | 9:30~10:20
(50分) |
10:50~11:30
(40分) |
12:30~14:00
(90分) |
14:30~16:30
(120分) |
開催時期 | 秋期:10月実施予定 | |||
受験料 | 7,500円(税込) | |||
主催 | IPA(独立行政法人情報推進機構) |
PMP
PMPは米国PMI本部が認定しているプロジェクトマネジメントに関する国際資格です。受験者のプロジェクトマネジメントに関する経験・教育・知識を測り、プロフェッショナルの確認を目的として実施されます。
受験資格としてプロジェクトマネジメント経験が求められます。大学卒業なら3年以上、高校卒業なら5年以上の経験が必要です。取得すれば実務経験が証明できて、外資系企業でも役立つ資格です。
出題形式 | CBT方式 |
出題数 | 180問 |
試験時間 | 230分 |
開催時期 | 年中開催 |
受験料 | PMI会員:405ドル
一般:555ドル |
主催 | PMI本部 |
情報セキュリティマネジメント試験(SG)
情報セキュリティマネジメント試験は、セキュリティの基本的なスキルを認定する国家資格です。情報セキュリティの目的・内容を理解し、安全に活用するために情報セキュリティが確保された状況を実現して維持、改善するスキルが求められます。
資格の難易度は基本情報技術者試験と同等で、セキュリティの体系的な知識を身に付けたい方に適しています。未経験でも比較的取得しやすい資格です。
午前 | 午後 | |
出題形式 | 多肢選択式(四肢択一) | 多肢選択式 |
出題数 | 50問 | 3問 |
試験時間 | 90分 | 90分 |
開催時期 | 上期・下期(令和5年度より随時実施) | |
受験料 | 7,500円(税込) | |
主催 | IPA(独立行政法人情報推進機構) |
情報処理安全確保支援士試験(SC)
情報処理安全確保支援士試験は、セキュリティに関わるトップクラスの資格です。企業に対して安全な情報システムの設計や、サイバーセキュリティの評価・分析・運用などの指導を行います。
情報処理安全確保支援士は、弁護士や税理士と同様に「士業」として名乗れます。信頼性の高い資格になるので、転職や独立時に大きなアピールになります。
午前Ⅰ | 午前Ⅱ | 午後Ⅰ | 午後Ⅱ | |
出題形式 | 多肢選択式(四肢択一) | 記述式 | ||
出題数 | 30問 | 25問 | 3問 | 2問 |
試験時間 | 9:30~10:20
(50分) |
10:50~11:30
(40分) |
12:30~14:00
(90分) |
14:30~16:30
(120分) |
開催時期 | 春期:4月実施
秋期:10月実施 |
|||
受験料 | 7,500円(税込) | |||
主催 | IPA(独立行政法人情報推進機構) |
システム監査技術者試験(AU)
システム監査技術者試験は、独立した立場でITを監査する能力が求められる国家資格です。情報システムや組み込みシステムを総合的に点検・評価・検証して、情報システムのコンプライアンス、ガバナンスなど適切かつ公正な監査の知識が求められます。
監査人や情報システム責任者を目指す方に適した資格です。プロジェクトマネージャからさらなるキャリアアップを目指す方の取得をおすすめします。
午前Ⅰ | 午前Ⅱ | 午後Ⅰ | 午後Ⅱ | |
出題形式 | 多肢選択式(四肢択一) | 記述式 | 論述式 | |
出題数 | 30問 | 25問 | 3問 | 2問 |
試験時間 | 9:30~10:20
(50分) |
10:50~11:30
(40分) |
12:30~14:00
(90分) |
14:30~16:30
(120分) |
開催時期 | 秋期:10月実施予定 | |||
受験料 | 7,500円(税込) | |||
主催 | IPA(独立行政法人情報推進機構) |
CISA(公認情報システム監査人)
CISAは情報システムの監査及びセキュリティやコントロールに関する知識・技能・経験を有するプロフェッショナルと認められる資格です。情報システム監査及びコントロールの専門家資格として歴史があり、国際的に普及しています。
CISAは認定後の維持条件が厳しいことから、実践的な資格として評価を受けています。取得で終わりではなく、専門能力を常にアップデートしていると受け止められるのです。
出題形式 | CBT方式 |
出題数 | 150問 |
試験時間 | 240分 |
開催時期 | 年中開催 |
受験料 | ISACA会員:575USドル
ISACA非会員:760USドル |
主催 | ISACA |
AWS認定資格
AWS認定資格は、Amazonが提供するクラウドサービス「AWS」の知識を認定するベンダー資格です。AWS認定資格はレベルによって12種類展開しているので、幅広いレベルの方が取得を目指せます。
AWSは世界のシェア率がNo.1のクラウドサービスなので、これからクラウドエンジニアを目指す方の取得にも適しています。未経験者の場合、まずは基礎コースの「AWS Certified Cloud Practitioner」で知識を取得しましょう。AWSクラウドの基礎的な理解を目的とした認定で、事前の経験は必要ありません。
出題形式 | CBT方式 |
出題数 | 65問 |
試験時間 | 90分~ |
開催時期 | 年中開催 |
受験料 | 100USドル~ |
主催 | Amazon |
Google Cloud認定資格
Google Cloud認定資格は、Googleが提供するクラウドサービス「GCP(Google Cloud Platform)」の知識を認定するベンダー資格です。GCPは世界的にシェア率の高いクラウドサービスで、その機能は高品質となっています。
未経験者の場合、基礎レベルの「Cloud Digital Leader」から取得を目指しましょう。この認定資格はクラウドコンピューティングの基礎に関する知識と、組織の目標達成のためのGoogleCloudの使用方法に関する知識などが示されます。
出題形式 | CBT方式(多肢選択式) |
出題数 | 50問~ |
試験時間 | 90分~ |
開催時期 | 年中開催 |
受験料 | 99USドル~ |
主催 |
Microsoft Azure認定試験
Microsoft Azure認定試験は、Microsoftが提供するクラウドサービス「Azure」の知識を認定するベンダー資格です。50種類以上の資格があるので、レベルや目的に合わせて取得可能です。
例えば「AZー900:Microsoft Azure Fundamentals」なら、クラウドエンジニアのキャリアの準備ができます。試験ではクラウドの概念やAzureの知識などが問われます。
出題形式 | CBT方式 |
出題数 | 30問 |
試験時間 | 60分 |
開催時期 | 年中開催 |
受験料 | 12,500円(AZ-900) |
主催 | Microsoft |
自分に合うエンジニア資格の選び方
ここまで20種類の資格を紹介してきました。魅力的な資格ばかりで、実際にどの資格を選べば良いのか決められない方がいるのではないでしょうか。
ここではエンジニア資格の選び方を紹介します。次の3項目で解説していきます。
- 未経験者は「基礎レベルの資格」
- 希望のエンジニアがある人は「ベンダー資格」
- スキルアップを目指す人は「国家資格」
具体的に取得を目指す方は、ぜひ参考にしていってください。
未経験者は「基礎レベルの資格」
未経験なら、まずは基礎レベルの資格を取得しましょう。いきなりハイレベルの資格取得を目指しても、内容を理解するのが難しいからです。
資格取得はスキル証明に役立てることも大切ですが、知識を確実に身に付ける必要があります。例え基礎レベルの資格が転職のアピールとして弱くても、段階を踏んで着実にスキルを身に付けて実務で活躍しましょう。
希望のエンジニア職種がある人は「ベンダー資格」
特定のエンジニア職種が決まっている人は、ベンダー資格を取得しスキルを固めていきましょう。システムやソフトウェアなどの認定資格は、現場で具体的な仕事に活用できます。戦力として、その道のプロフェッショナルを目指しましょう。またスキルを証明できるので、面接で直接的なアピールにもなります。
ベンダー資格の試験は随時開催しているので、受験の機会が多いのがメリットです。計画的に資格取得に挑戦しましょう。
スキルアップを目指す人は「国家資格」
幅広くスキルアップを目指すなら、国家資格を取得しましょう。国家資格は基礎から応用まで、エンジニアに必要な知識が体系的に得られます。IT業界の知識が得られる資格や役職・エンジニア職種に特化した資格、持っているだけで採用に繋がる資格もあります。レベルがそれぞれなので、経験値に問わず適した資格があるでしょう。
また国家資格は国内のIT企業の信頼性が高く、受験料が安いのがメリットです。エンジニアを目指すなら、まずは取得を検討してみてください。
エンジニア資格勉強のコツ・注意点
ここからはエンジニア資格を勉強する時のコツや注意点を紹介します。次の4項目に分けて解説していきましょう。
- 目指すレベルを決めておく
- まずは基礎を学んでから応用へ進む
- アウトプットをしながら勉強する
- 実機を操作して覚える
具体的に資格取得を目指す方は、ぜひ参考にしてみてください。
目指すレベルを決めておく
どの資格を取るか決める時、目指すレベルをはっきりさせておきましょう。取得した後の目的によって、資格を見極める必要があります。
例えばエンジニア転職を目指すなら、面接でアピールできるレベルの資格取得を要します。とりあえず基礎的な知識が欲しいなら、取得しやすい資格を選んでも良いでしょう。闇雲に資格を決めてしまわないように注意が必要です。
まずは基礎を学んでから応用へ進む
資格を取得する時はまずは基礎的な資格を学び、応用の資格へ進むことが大切です。いきなり難しい資格を目指しても、内容が理解できない可能性があります。特に未経験の場合は基礎の資格取得から目指すのが良いでしょう。
高度な資格を取得してスキル証明に役立てたいところですが、知識を着実に身に付けることが前提です。もし知識が付いていないなら、期待外れとなってしまいます。
アウトプットをしながら勉強する
資格試験の対策として、アウトプットをしながら勉強しましょう。テキストや問題を読んでいるだけでは、知識が定着しづらくなります。ある程度テキストを読み込んだら、模擬テストや過去問をたくさん解くことが重要です。記憶はインプットよりもアウトプットの方が重要とされています。
注意点は問題を解き間違えた部分は、必ず見直し復習することです。間違えた部分を復習しないと、同じ箇所で間違いを繰り返してしまいます。効果的に勉強をするために、アウトプット学習と復習のポイントを抑えていきましょう。
実機を操作して覚える
資格の勉強をする時、実機を操作して覚えましょう。実際の製品を操作するほうが、スキルが定着しやすいでしょう。特にベンダー資格の場合、製品の知識や操作方法を問われることが多くなります。実際にクラウドサービスなどを活用し、問題の内容を試すことが大切です。
またベンダー資格の中には、実践スキルを習得できる講座「ハンズオン」のコースが提供されています。積極的に利用し、資格取得を目指しましょう。トレーニング内容によっては有料の教材があるので、料金はしっかりと確認しておきましょう。
エンジニアが資格を取ることのメリット・デメリット
最後にエンジニアが資格を取るメリット・デメリットを紹介します。次の4項目を解説します。
- メリット①自分のスキルを客観的に証明できる
- メリット②スキル向上によるキャリアアップ
- メリット③企業から評価されやすい
- デメリット①時間とコストの確保が必要
良い部分と悪い部分どちらも確認し、資格取得の参考にしていってください。
メリット①自分のスキルを客観的に証明できる
資格取得で自分のスキルを客観的に証明できます。採用面接の短時間で、全てのスキルを伝えるのは難しいからです。
資格はどんな知識があるのか、また努力した証を証明できます。プログラミング初心者なら最低限のスキルを示せますし、エンジニアとしてキャリアアップしたいなら難易度の高い資格でライバルと差を付けられます。プログラミング未経験者でも現役エンジニアでも、レベルに合わせた資格を取得できます。
メリット②スキル向上によるキャリアアップ
エンジニアが資格を取得すれば、スキル向上によってキャリアアップが可能です。今よりも難易度の高いポジションに就くことに繋がります。
資格の学習から必要な知識を体系的に習得できます。IT業界の知識や専門職の知識など学習内容は資格によってさまざま。必要な知識がまとまっているので、一つずつ理解し記憶することを意識して学習を進めましょう。
また国際資格を取得すれば、外資系企業や海外で働くチャンスも増えます。スキル向上によって、キャリアの選択肢が増えるでしょう。
メリット③企業から評価されやすい
資格は企業から評価され、昇給や昇格に繋がりやすくなります。エンジニアは技術職なので、資格取得がスキルの目安になり、昇給をしているケースもあります。
また専門的な資格を取得していれば、希望のポジションを任せてもらえたり役職に昇格できたりする可能性があります。企業の待遇のルールを確認し、目標に向けて学習を進めましょう。
デメリット①時間とコストの確保が必要
資格取得のデメリットは、時間とコストの確保が必要なことです。仕事をしたり学校に通ったりしながら合格を目指すのは、簡単ではありません。上手く時間を活用する工夫が必要です。
インプットのための書籍を1冊持ち歩き、隙間時間を活用するとよいでしょう。自宅ではパソコンを使用し、模擬テストや実機を用いたアウトプットをすると効果的です。
まとめ
本記事ではエンジニア向けの資格を20種類解説してきました。エンジニアの資格は知識のレベルや内容がさまざま。したがって幅広い立場の方が、スキルやキャリアの向上に役立てられます。
今回紹介した内容を参考に、興味のある資格の学習を始めてみてはいかがでしょうか。